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ホームページ制作の見積書の見方 30万円と100万円は何が違うのか?
『ホームページ制作会社から見積書が届き、金額を見たところで手が止まる。』
この記事は、そんな経験をした店舗経営者や中小企業の担当者様に向けて書いています。
30万円の見積が届いた。
別の会社からは100万円と言われた。
知人に聞けば「うちは20万円で作った」と言われる。
それぞれ何が違うのか分からなければ、高いのか安いのかも判断できません。
そこでインターネットを検索すると、今度は「ホームページ制作費の相場」をまとめた記事が何件も出てきます。
しかし、掲載されている金額にはかなりの幅があります。
こうなるのには理由があります。
公的機関が「ホームページ制作費の全国共通の相場」として示している統一的な統計がないからです。
インターネット上にある相場表の多くは、制作会社や仲介サービスなどが独自のデータや経験をもとに示した目安です。そのため、相場表を何枚見比べても「この金額なら正解」という答えは出ません。
もうひとつ、ホームページの金額を分かりにくくしている理由があります。
ホームページ制作では、商品の仕入れのような材料費よりも、人が企画、設計、デザイン、原稿作成、撮影、コーディング、確認などに使う時間が金額を大きく左右します。
同じ10ページのホームページでも、30万円になる場合と100万円になる場合があるのは、このためです。
ところが、実際の見積書には「何人が、何日間、どの作業をするのか」まで書かれていないことも少なくありません。
この記事では、ホームページ制作費の差がどこから生まれるのかを説明できればと思います。
まず確認したいのは、次の4つです。
- ページ数
- 写真
- 原稿
- 設計
さらに、安い見積を受け取ったときに、その安さがどこから生まれているのかを確認する方法も紹介します。
この記事の目的は、「30万円なら安い」「100万円なら高い」と決めることではありません。
手元にある見積書について、誰が、何を、いつまでに、どこまで担当するのかを、自分で確認できる状態になること。
そのために、記事の最後には制作会社へそのまま聞ける質問もまとめています。
ホームページの値段は「何に、どれだけ時間を使うか」で変わる
ホームページ制作費を考えるときは、総額だけでなく「その金額で何をしてもらえるのか」を見る必要があります。
制作会社が行う仕事は、デザインとコーディングだけではありません。
たとえば、制作前には次のような工程があります。
- 事業内容や目的を確認する
- 誰に見てもらうサイトなのかを決める
- 必要なページを整理する
- 各ページに何を載せるのかを決める
- 問い合わせまでの流れを設計する
- 原稿や写真を準備する
- デザインを作る
- Webページとして実装する
- パソコンやスマートフォンで動作を確認する
- サーバーへ公開する
どこまで制作会社が担当し、どこから発注者(お客様)が担当するのかによって、必要な作業時間は変わります。
つまり、30万円と100万円の見積を比べるなら、最初に見るべきなのは金額ではありません。
「何が含まれているか」を把握してから比較する必要があります。
30万円と100万円を「作業量」に置き換えて考える
金額だけでは分かりにくいため、ここでは説明のために「1人が1日作業する費用」を仮に5万円として考えてみます。
5万円は業界共通の標準単価ではありません。
制作会社の規模、担当者の職種、外注の有無、案件の難易度などによって単価は変わります。
あくまで、金額を作業量へ置き換えるための仮定です。
この条件で単純に割ると、次のようになります。
| 制作費 | 1人日5万円と仮定した作業量 |
|---|---|
| 30万円 | 約6人日 |
| 100万円 | 約20人日 |
「人日」とは、1人が1日作業する量を表す単位です。
30万円なら約6人日、100万円なら約20人日です。差は約14人日あります。
ただし、6人日だから6日間で完成するという意味ではありません。
実際の制作では、複数人が同時に作業する場合があります。
発注者が原稿や写真を用意する期間、デザインを確認する期間、修正を待つ期間なども必要です。
のため、ここで見ているのは制作期間ではなく、あくまで「投入できる作業量」のイメージです。
公的な賃金データも、請求額とは別物です
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、Webデザイナー(Web制作会社)に対応する一般労働者の1時間当たり賃金として、2,614円が掲載されています。
令和7年賃金構造基本統計調査を加工した全国値で、一般労働者については残業代と賞与を含む金額です。
1日8時間で単純計算すると、約2万900円になります。
ただし、これは会社が顧客へ請求する金額ではなく、労働者側の賃金データです。
制作会社の請求額には、制作担当者以外の人件費、設備、ソフトウェア、事業運営などに必要な費用も含まれます。
したがって、この数字から「制作会社の適正な1日単価」を直接計算することはできません。
参考: 厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「Webデザイナー(Web制作会社)」
この計算は、見積を問い詰めるためではありません
ここで紹介した「金額を作業量に置き換える考え方」は、自分の頭の中で見積を整理するために使います。
制作会社へ「この金額なら何日働くんですか」と確認するためのものではありません。
たとえば、合計10ページのホームページを作りたいとします。
さらに、次の作業も制作会社へ任せたいと考えているとします。
- 掲載内容の整理
- 原稿作成(ホームページ内の文章)
- 写真撮影
- ホームページのデザイン
- ブログ機能などを更新するための仕組みの構築
- 問い合わせフォーム
- 公開前の確認
それなのに、見積金額から想像できる作業量がかなり少ない場合は、「安くて助かった」と判断する前に確認したほうがよいでしょう。
どこかの工程を発注者が担当するのかもしれません。
元々あるデザインのテンプレートを使って効率化している可能性もあります。
反対に、数ページの簡単なホームページを作るだけなのに大きな金額が提示されているなら、その費用を何に使うのか聞く必要があるでしょう。
見るべきなのは、高いか安いかだけではありません。
自分が求めている作業量と、見積に含まれる作業量が釣り合っているか。
ここを確認することが大切です。
金額を比べるとき、確認したい4つのこと
ホームページの見積金額を比べるとき、特に確認したいのが次の4つです。
ページ、写真、原稿、設計です。
同じ「10ページのホームページ」でも、この4つを誰がどこまで担当するかによって金額は変わります。
ページ:枚数だけでなく、中身と更新機能を見る
ページ数が増えれば、一般的には制作作業も増えます。
ただし、単純なページ枚数だけでは判断できません。
10ページすべてを別々の構成とデザインで作る場合と、共通の型を使って10ページを作る場合では、必要な作業量が変わります。
さらに、「お知らせ」「施工事例」「スタッフ紹介」のように、公開後も自分で追加するページがある場合は、更新するための仕組みも必要です。
WordPressなどのCMSを使う場合でも、単に導入するだけなのか、事業に合わせた入力項目や一覧ページを作るのかによって工数は変わります。
見積を確認するときは、次の点を聞いてみてください。
- 全部で何ページ作るのか
- 各ページには何を載せるのか
- 共通デザインを使うページはどれか
- 公開後に自分で増やせるページはどれか
- 誰が更新する想定なのか
「10ページ」という数字だけでは、見積の中身までは分かりません。
写真:誰が、どこで、何を撮るのか
写真も金額が変わりやすい部分です。
厚生労働省のjob tagでは、Webデザイナーの業務として「各ページに用いる素材を自分で作成・加工する」の実施率が94.0%とされています。
カメラマンなどへ素材制作を依頼・指示する業務も、62.0%です。
つまり、写真や画像の準備はホームページ制作と関係の深い作業です。
参考: 厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「Webデザイナー(Web制作会社)」
写真については、「撮影あり・なし」だけで判断しないほうがよいでしょう。
たとえば店舗サイトなら、次の条件によって必要な作業量が変わります。
- 制作会社が撮影するのか
- カメラマンを手配するのか
- 店舗側が写真を用意するのか
- 店舗のどこで撮影するのか
- 外観、店内、スタッフ、商品など何を撮るのか
- 何枚程度を納品するのか
- 写真の加工まで含まれるのか
- 撮影は制作スケジュールのいつ行うのか
見積を比較するなら、ここまでそろえて確認すると違いが見えやすくなります。
原稿:誰が、どのページを、いつまでに書くのか
原稿も、制作費を左右する重要な部分です。
job tagでは、「Webサイトに掲載する情報(文書、図表等)を作成する」という作業の制作会社側での実施率が92.0%です。
電話、メール、訪問などによる取材も68.0%となっています。
つまり、Web制作の現場では、文章作成や取材を制作側が担当するケースも珍しくありません。
ただし、すべての制作会社が原稿を書いてくれるわけではありません。
契約前に、次の点を確認してください。
- 誰が原稿を書くのか
- 制作会社が書く場合、取材はあるのか
- 発注者が書く場合、どのページを担当するのか
- いつまでに提出するのか
- 提出した文章を制作会社が修正するのか
- SEOや読みやすさを考えた編集まで含まれるのか
私の経験では、お客様からいただいた文章を一文字も直さず、そのまま公開できるケースは多くありません。
事業内容を最もよく知っているのは、その事業を営んでいる方(発注者)です。
一方、ホームページで読みやすく伝えるには、情報の順番を変えたり、文章を短くしたり、見出しを追加したりする作業が必要になる場合があります。
発注者様が原稿を書く場合でも、「制作会社がどこまで整えるのか」を確認しておくと安心です。
設計:完成後には見えにくい工程です
設計とは、「誰に、何を、どのページで、どの順番で伝えるか」を決める作業です。
たとえば美容室のホームページなら、単に「料金」「店舗案内」「スタッフ紹介」というページを用意するだけではありません。
初めて訪れた人が、次の順番で情報を探せるように整理します。
- どんな美容室なのかを知る
- 自分に合いそうか判断する
- 料金を確認する
- 店舗の場所や営業時間を確認する
- 予約する
こうした設計は、完成したホームページだけを見ても作業量が分かりにくい部分です。
しかし、設計が不足すると、必要な情報が見つけにくくなったり、公開後にページを追加するときに構成を作り直したりする場合があります。
見積を見るときは、「ページを作る費用」だけでなく、ページを作る前に何を整理してもらえるのかも確認してください。
同じ「デザイン費」でも、中身は同じとは限らない
2社の見積書を並べると、似た項目が並んでいることがあります。
- ディレクション費
- デザイン費
- コーディング費
- CMS構築費(ブログ機能など)
項目名が同じなら、同じ仕事をしているように見えます。
しかし、項目名が同じでも、作業範囲まで同じとは限りません。
デザイン費は「何回やるか」でも変わります
たとえば、デザイン費なら次の条件を確認します。
- 打ち合わせは何回あるのか
- 最初に何案を提案してもらえるのか
- どのページまで個別にデザインするのか
- 修正は何回まで含まれるのか
- スマートフォン用のデザインも作るのか
1案を提案して修正2回までの会社と、複数案を作る会社では必要な作業量が違います。
それでも見積書では、どちらも「デザイン費」と書かれていることがあります。
ディレクション費も、会社によって内容が違います
ディレクションには、一般的に要件整理、サイト構成、進行管理、品質管理などが含まれます。
たとえばある制作会社が公開している2026年8月時点のモデル見積では、15ページ程度のWordPressサイトについて、制作小計100万円に対してディレクション費10万円という例が掲載されています。
これは同社のモデルであり、業界共通の割合ではありません。
重要なのは割合そのものではなく、「ディレクション費として何をしてもらえるのか」を確認することです。
「一式」と書かれていたら、内訳を確認する
「ホームページ制作一式」という表記そのものが問題なのではありません。
確認したいのは、一式の中に何が含まれているのかです。
たとえば、次の内容を確認します。
- 構成は何ページなのか
- お問い合わせフォームは含まれるのか
- タブレット・スマートフォン対応は含まれるのか
- CMS機能(WordPress)は含まれるのか
- 原稿作成は含まれるのか
- 写真撮影は含まれるのか
- 公開作業は含まれるのか
- 修正は何回まで含まれるのか
「この一式には、具体的にどこまで含まれていますか」
この一言で十分です。
できれば契約前に、メールや仕様書など記録が残る形で確認しておくとよいでしょう。
見積を比べるとき、私が先に確認する2つのこと
他社の見積を見せていただくとき、金額より先に確認するものがあります。
ひとつは、サイトの構成です。
何ページを作るのか。
それぞれのページに何を載せ、どのような機能を付けるのか。
ここが違えば、総額だけを比べても意味がありません。
もうひとつは、CMSと更新方法です。
CMSとは、公開後にホームページを更新するための仕組みです。
WordPressなどが代表的です。
ただし、「WordPressを使う」という条件だけでも十分ではありません。
- お知らせだけ更新できるのか
- 施工事例も追加できるのか
- スタッフ情報も変更できるのか
- 管理画面を使いやすく調整するのか
- 操作方法を教えてもらえるのか
こうした条件でも作業量は変わります。
金額を比べる前に、そもそも同じ条件の見積になっているのかを確認してください。
「安い見積」は、理由を3つに分けて考える
安い見積が届いたとき、すぐに「品質が低い」と考える必要はありません。
安くできる理由を大きく分けると、次の3つがあります。
1.発注者が作業を担当している
原稿や写真を発注者様側で用意する。
掲載内容を整理し、必要な情報を制作会社へ渡す。
こうすれば、制作会社が担当する作業は減ります。
その分だけ金額を下げることができます。
これは、作業そのものがなくなったわけではありません。
制作会社が行う予定だった作業を、発注者が担当しているだけです。
この場合は、誰が何を担当するのかを最初に決めておけば問題ありません。
2.制作方法が効率化されている
- 既存のテンプレートを使う
- すでにある仕組みを活用する
- デザインパターンを限定する
こうした方法でも制作時間を短縮できます。
厚生労働省のjob tagでも、Webサイトを簡単に作成できるツールが普及し、企業が制作会社以外へ発注したり、自社で制作したりするケースが出ていることに触れています。
生成AIを利用したWebデザインとの競争についても記載されています。
制作方法の効率化によって価格を下げているなら、それ自体は問題ではありません。
確認したいのは、効率化する代わりに何が制限されるのかです。
- デザインの自由度
- ページ数
- 修正回数
- 更新できる範囲
- 追加機能
3.必要な工程が見積から外れている
注意したいのは、必要な工程そのものが含まれていない場合です。
特に、完成した画面だけでは分かりにくい工程を確認してください。
- サイト構成や導線の設計
- 公開前の表示・動作確認
- スマートフォンでの確認
- 問い合わせフォームの送信確認
- ドメインやサーバーの契約・設定
- 公開後の不具合対応
- データの引き渡し
厚生労働省のjob tagでは、制作会社側で「動作確認を行い、必要な修正を行う」という作業の実施率は86.0%です。
動作確認は、Web制作で広く行われている工程だと分かります。
それでも、見積にどこまで含まれるかは会社によって異なります。
安さの理由を確認する
安い見積を受け取ったら、次のように聞いてみてください。
「他社さんより金額が低いのですが、制作方法や作業範囲で簡略化している部分はありますか」
制作会社側からの回答が、
「原稿をご用意いただく前提です」
「テンプレートを使います」
「修正回数を2回までにしています」
このように理由が分かれば、自分の希望と合うか判断できます。
問題なのは安いことではありません。
なぜ安いのか分からないまま契約することです。
ドメインとサーバーは「誰の名義か」まで確認する
ホームページを公開するには、一般的にドメインとサーバーが必要です。
ドメインはホームページの住所にあたる「○○.com」「○○.jp」などです。
サーバーはホームページのデータを置く場所です。
ここで確認したいのは、料金だけではありません。
誰の名義で契約するのかも確認してください。
制作会社が契約・管理する形でも問題なく運用できる場合はあります。
ただし、将来制作会社を変更するときに、次の条件が関係してきます。
- ドメインを移管できるのか
- サーバーのデータを受け取れるのか
- WordPressのデータを受け取れるのか
- 移管費用が必要なのか
契約前に確認しておけば、数年後に困る可能性を減らせます。
公開後にかかる費用も、契約前に確認する
制作費だけを見ていると、公開後に必要な費用を見落とすことがあります。
代表的なものは次の3つです。
- サーバー代
- ドメイン代
- 保守・管理費
保守・管理には、WordPressなどの更新、バックアップ、不具合対応、セキュリティ対策などが含まれる場合があります。ただし、実際の対応範囲は契約によって異なります。
そこで契約前に、次のように確認しておくと分かりやすくなります。
「公開してから1年間で、制作費とは別に必要な費用をすべて教えてください」
月額だけでなく、1年間の合計金額で聞くのがポイントです。
補助金を使う場合は「いつの公募要領か」を確認する
ここからは、小規模事業者持続化補助金を使ってホームページを制作する場合の話です。
補助金制度は公募回によって条件が変わります。
そのため、検索で見つけた古い記事ではなく、申請する時点の公募要領を確認する必要があります。
以下は、2026年8月25日時点で公開されている「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>第20回公募」の情報です。
第20回では、ウェブサイト関連費の補助金交付申請額は上限30万円
2026年7月21日に更新された第20回公募要領「第8版」では、ウェブサイト関連費について次のルールが示されています。
ウェブサイト関連費の補助金交付申請額は、上限30万円(税込)です。
また、ウェブサイト関連費だけで申請することはできません。ほかの対象経費と組み合わせる必要があります。
第19回まで適用されていた「補助金交付申請額の1/4、最大50万円」という上限ルールから変更されています。
たとえば第19回では、補助金の確定額が50万円なら、ウェブサイト関連費として計上できる補助金は12万5,000円までという考え方でした。
第20回では、この「1/4」という割合制限がなくなり、ウェブサイト関連費そのものの補助金交付申請額が30万円までとなっています。
「30万円までのホームページしか作れない」という意味ではありません
ここは誤解しやすいところです。
上限30万円とは、ホームページの制作費そのものが30万円までという意味ではありません。
たとえば、補助対象となるホームページ制作に60万円かかったとしても、制度上認められる条件の範囲で、そのうち補助金として申請できるウェブサイト関連費には30万円の上限がある、という考え方です。
実際の補助額は、補助率や審査、対象経費として認められる金額などによって決まります。
50万円(税抜)以上では「処分制限財産」に注意する
第20回公募要領では、ウェブサイトやシステムを50万円(税抜)以上の費用で作成・更新する場合についても規定されています。
該当するウェブサイトやシステムは「処分制限財産」となり、一定期間、目的外使用、譲渡、担保提供、廃棄などが制限されることがあります。
公募要領には、通常は取得日から5年間と記載されています。
処分制限期間中に該当する財産を処分する場合は、原則として補助金事務局への承認申請が必要です。
補助金を利用する場合は、制作会社へ相談するだけでなく、申請する地域を管轄する商工会・商工会議所や補助金事務局にも確認してください。
制度は改定されることがあります。
申請するときは、必ずその時点の最新版を確認してください。
※補助金に関する記載は2026年8月25日時点の公開情報をもとにしています。制度や公募要領は変更される場合があるため、実際に申請する際は最新の公募要領をご確認ください。
参考:中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第20回)」
第20回公募 最新情報:小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>公式サイト
30万円が合いやすいケース、100万円が合いやすいケース
ここまで読んでも、「結局、自分はいくらくらいのホームページを選べばいいのか」と感じるかもしれません。
金額だけで正解を決めることはできません。
ただし、必要な作業から考えると、自分がどちらに近いかは判断しやすくなります。
30万円前後が合いやすいケース
- 掲載する内容がすでに決まっている
- 必要なページ数が少ない
- 原稿を自分で用意できる
- 使用できる写真を用意できる
- テンプレートを使っても問題ない
- 複雑な更新機能が必要ない
- 主な目的が会社情報や店舗情報を正しく伝えることである
この条件なら、企画や素材制作に大きな時間をかける必要がありません。
無理に予算を上げる必要がないケースもあります。
30万円前後では足りなくなりやすいケース
- 何を載せるのか決まっていない
- 自社の強みを整理するところから相談したい
- 写真撮影も依頼したい
- 原稿も作ってもらいたい
- オリジナルデザインにしたい
- ホームページから問い合わせや予約を増やしたい
- 競合との違いを明確にしたい
- 複数の更新機能が必要である
この状態で金額だけを下げると、どこかの作業を自社で担当するか、制作範囲を絞る必要があります。
100万円前後が合いやすいケース
- 事業の整理から相談したい
- サイト全体の構成を考えてほしい
- 取材をして原稿を書いてほしい
- 店舗やスタッフを撮影してほしい
- オリジナルデザインを作りたい
- CMS(WordPress)で複数の情報を更新したい
- 集客の中心としてホームページを使いたい
- 既存サイトを本格的に作り直したい
- 自社側で制作作業に時間を割けない
100万円を「ホームページという物の値段」と考えると、高く感じるかもしれません。
しかし、企画、取材、撮影、原稿、設計、デザイン、実装、確認まで複数の専門作業を任せる費用だと考えると、比較するポイントが変わります。
100万円前後をかける必要が少ないケース
- 目的が「最低限ホームページを持っておくこと」である
- 掲載する情報が少ない
- 公開後に更新する予定がない
- ホームページから集客する予定がない
- 必要な機能がほとんどない
必要以上の機能やページを作るより、事業に必要な範囲へ絞ったほうがよい場合もあります。
制作会社へ、そのまま聞ける質問
最後に、見積を受け取ったあと、契約する前に確認したい質問をまとめます。
専門用語を使わなくても確認できる形にしました。
金額の中身を確認する質問
「契約してから公開するまで、どれくらいの期間を予定していますか?」
「その間、こちらは何を、いつまでに用意すればよいですか?」
この質問では、制作期間と役割分担を同時に確認できます。
発注者側で用意するものが多ければ、その分だけ制作会社の作業が減っている可能性があります。
「この見積の中で、特に時間をかける予定なのはどの部分ですか?」
設計なのか、デザインなのか、CMSの構築なのか。その会社がどこへ時間を使うのかが分かります。
「『ホームページ制作一式』には、具体的に何が含まれていますか」
一式表記がある場合に使います。ページ、機能、原稿、写真、公開作業などを確認してください。
「問い合わせフォーム、スマートフォン対応、WordPress、公開作業は、この金額に含まれていますか」
必要なものを具体的に挙げると、確認漏れを減らせます。
「他社さんより金額が低いのですが、制作方法や作業範囲で簡略化している部分はありますか」
安い見積を受け取ったときに使える質問です。
安さの理由が分かれば、自分に合っているか判断できます。
原稿について確認する質問
「原稿は、誰が作る予定ですか」
まず担当を確認します。
「こちらで原稿を用意する場合、どのページの文章を、いつまでに提出すればよいですか」
「原稿をご用意ください」だけでは不十分です。
ページと期限まで確認してください。
「こちらで書いた文章は、そのまま掲載しますか?それとも、読みやすさやSEOを考えて修正していただけますか?」
編集作業が見積に含まれているか確認できます。
写真について確認する質問
「写真撮影は、この見積に含まれていますか」
まず撮影の有無を確認します。
「撮影していただける場合、誰が、どこで、何を撮影する予定ですか」
店舗、スタッフ、商品、設備など、撮影対象まで確認します。
「こちらで写真を用意する場合、何の写真を何枚くらい、いつまでに用意すればよいですか」
必要な写真と期限を先に決めておけば、写真待ちで制作が止まりにくくなります。
デザインについて確認する質問
「最初にデザインを何案見せていただけますか」
提案数を確認します。
「修正したいところが出た場合、何回までこの金額で対応していただけますか」
修正回数と追加料金の条件を確認します。
「パソコンだけでなく、スマートフォンでの見え方も確認できますか」
レスポンシブ対応の範囲を確認します。
更新について確認する質問
「公開したあと、自分で更新できるのはどのページですか」
更新可能な範囲を確認します。
「誰が更新する想定で管理画面を作りますか」
実際に操作する人に合った仕組みなのか確認できます。
「更新方法は、公開時に教えていただけますか。マニュアルはありますか」
公開後の運用まで確認します。
契約前に確認しておきたい質問
「ドメインとサーバーは、誰の名義で契約しますか」
将来の移管にも関係する質問です。
「ドメイン代とサーバー代は、誰が、どこへ、いくら支払う形になりますか」
契約先と支払先まで確認します。
「将来ほかの会社へ制作や管理をお願いする場合、サイトのデータを引き渡していただけますか」
ホームページを長く使うなら確認しておきたい項目です。
「解約するときに、別途必要になる費用はありますか」
移管費用やデータ引き渡し費用などを確認できます。
「公開後1年間で、制作費とは別に必要になる費用をすべて教えてください」
サーバー、ドメイン、保守などをまとめて確認できます。
覚えておきたいのは「金額ではなく、中身を比べる」ということ
30万円のホームページが安いとは限りません。
100万円のホームページが高いとも限りません。
30万円で必要なことがすべてできるなら、それ以上かける必要はありません。
反対に、企画、取材、撮影、原稿、設計、更新機能まで必要なのに、金額だけを30万円へ抑えようとすれば、どこかの工程を減らす必要があります。
だから、見積を受け取ったら金額だけを見ないでください。
誰が、何を、いつまでに、どこまで、どのように担当するのか。
そこを確認します。
ホームページ制作の見積を比べるときに必要なのは、「相場を当てること」ではありません。
その金額で何をしてもらえるのかを、自分で説明できる状態にすることです。
それができれば、30万円と100万円という数字だけに振り回されにくくなります。
手元にある見積書を見ても分からない部分があれば、質問だけでもお受けしています。
お気軽にご相談ください。